〈女性防災+自主防災会〉災害時を想定した応急処置訓練講習会
11月22日(金)1時半から、第3号公園にある防災倉庫前で災害時を想定した応急処置、搬送訓練を行いました。19回目の女性防災講習会になりますが、今回は自主防災会の方々にも参加をいただき、4つの具体的な災害時の怪我を想定し、どの様に対応するかをチームに別れて訓練をしました。
日本赤十字社、松本淳子講師からは、災害時には臨機応変な対応が求められる事。それを可能にするには防災への知識と訓練がなければ、出来ない事などの言葉を頂きました。講習は繰り返していたものの、自分たちの判断でやってみる事の難しさを実感した訓練でした。
想定1、玄関先で倒れていて、頭に怪我をされていて、脈、呼吸はあるが意識がない。
処 置
- 玄関先は余震、落下物等の二次災害が考えられるため、本来は応急処置が先であるが、安全な場所への搬送を優先。
- 毛布担架での搬送後、頭の怪我の処置。緊急時、担架を用意できない時は徒手搬送も有効な手段。搬送の際には必ず傷病者に声掛けを。
- 意識が無いので呼吸を維持できる回復体位をとり保温をしてショック状態などの悪化を防ぐ。
想定2、周りにガラスが割れて散乱、頭頂部と右上腕部にガラスの破片が当たり深くはないが出血がみられる。
処 置
- 傷病者に声をかけて様子を見る。
- 右上腕部のケガには、出血しているきず口にガーゼをあて直接圧迫止血をしてから三角巾やサランラップ等で巻く。
- 場合によっては、上腕部の心臓に近い部位に止血帯を用いる。
- 頭頂部は、出血部分にガーゼを当て三角巾で巻いた。ガーゼの上に、帽子を直接被せてあげるのも良い。
- ガラスが頭頂部に深く刺さっていたら、無理に抜かない。
想定3、部屋の中のタンスが倒れて右肩の負傷。腕が動かず骨折が疑われる。
処 置
- 骨折が疑われるため、右腕と腹の間に毛布を挟み、腕にも毛布をして三角巾を使って腕を吊り、首の後でくくる手当てをした。この時、骨折した腕の末梢を観察できるよう指先が見えるように意識した。
- 絶対に元に戻そうとはせず、傷病者の方が楽な位置を聞いて、身体に添わして腕を固定する。負傷した腕と体の間に当て布を挟み、負傷者の楽な位置でそのまま体にサランラップなどで直接固定する方法も有効。
- 開放骨折は、受傷後8時間が治療のゴールデンアワーといわれ、遅くなると化膿する危険性が高まる。一刻も早く病院に運ぶことが求められる。
想定4、左腕を負傷し出血がみられる。足首捻挫。ガラスの破片が当たり深くはないが出血がみられる。
処 置
- 左腕は、出血しているきず口にガーゼをあて、直接圧迫止血をしてから三角巾やサランラップで巻いて固定しました。
- 足首捻挫は靴の上から三角巾による固定法で足首が動かないよう固定しました。安静にするのが一番ですが、例えば地震で避難しなければならない時、外出先で捻挫など、動かなければならない時の対応です。
- 氷や冷却シートなどがあれば、患部を15~20分ほどを目安に冷やす。それを1時間ごとに1度行い3クール程度行います。
その他、道具を使わない「徒手搬送」も行いました。手首と手首を握って手担架で傷病者を搬送する方法です。災害時、安否確認に訪れたら一人では動けなくなっていた。余震が続く中、一刻も早く安全な場所に移動しなければならない、担架で外に運ぶには狭い場所、時間がないときなどに有効です。お年寄りが多い西千代ヶ丘では考えられるケースです。