西千代ヶ丘を知る-1
西千代ヶ丘ができて40年が経ちましたが、私たちは歴史あるこの奈良に住みながらまだまだ自分たちの近辺のことを知りません。今回は、この西千代ヶ丘に一番近く、住民の皆様にも縁のある大和国鹿島香取本宮を訪れました。神馬である白馬と宮司さんが暖かく迎えてくださり、西千代ヶ丘がまだ開発されていなかった頃の話や大和国鹿島香取本宮のことなど、貴重なお話に時を忘れて耳を傾けていました。
大和国鹿島香取本宮を訪ねて
西千代ヶ丘の南側に隣接する本宮は元々、周囲天然の要塞(とりで)に護られた、約35万余坪の広大な自然神木の繁る森でした。(10万坪で東京ドームのグラウンド約25個分!)
きれいな水の滝があり、ここで身を清めました。更に山頂へ向かうと美しい池がある、そんな森でした。
そして、誰もさわれない、祀られたこの土地をきちんとした形にしなければ、と先代の父の代に本殿を作ります。電気は無く、かがり火が使われる、まさしくそれは幽玄の世界。
しかし、開発が進んで本殿を移動することになり、当日は先に開発されていた千代ヶ丘から大人子供達と共に衣裳をまとい、まだ未整備の農道の細い道を皆で歩いてお渡り式をし、無事神様に今現在ある本宮の場所へ移っていただきました。こうして元あった広大な森の一部に、現在の大和国鹿島香取本宮が有ります。
子供達が遊び、大人は癒しにと、いろいろな人達が集まれる場所であることが先代や現宮司の願いです。
おまけ話・・・・
この自然神木の繁る森の山というのが今、私達の住むまち、西千代ヶ丘。つまり私達は神域に住まわせてもらっているのですね。より大切にしていかなければと思います。
掲載している写真は、おそらく70年以上前に撮られた写真です。貴重な昔のアルバムを宮司さんからお借りしました。(牧山記)

本殿を移すお渡り式が賑々しく執り行われました。
すでに住宅ができていた千代ヶ丘の子供達も、衣装に身を包み沢山参加されました。

頂上付近に神社があった。


今の地に遷宮して50年。二の鳥居の周りは今では木に覆われ、本殿への道もしっとりとした趣があります。外からではなく、靴を脱いで拝殿に入っての参拝になりますが、この形も鹿島香取本宮ならでは。神社は人が集うところと言っておられる宮司さんの気持ちが感じられます。





大和国鹿島香取本宮
〒631-0052 奈良県奈良市中町2238番地
電話 0742-45-2535 URL: kashima-katori.com
主祭神
神司 武甕槌命(たけみかづちのみこと)
神司 経津主命(ふつぬしのみこと)